他人の権利や利益を不当に侵害するような行為のことを、民法では不法行為と呼んでいます。そのなかでも、複数の人間の行為が互いに関連し合いながら、ひとつの不法行為を構成しているという場合を、共同不法行為と呼んでいます。
こうしたケースに該当するものとしては、車両の玉突き事故で歩行者がケガをした場合のそれぞれの車両の運転者や、飲酒運転をした運転者と酒を勧めた運転者以外の友人などが、典型的なものとして挙げられます。要するに、交通事故の加害者というのは、実際に事故を起こした車を運転していた運転者以外にも該当する人がいる場合があるということです。
こうした場合の法律の規定ですが、共同不法行為をした人たちは、それぞれが連帯して被害者に対する損害賠償責任を負うこととされています。したがって、被害者は共同不法行為をした人のなかの誰かか、または全員に対して、ケガの被害にあたる分の損害賠償を請求することができるということになり、これは同時であっても、また順番に請求をしてもかまわないものとされています。加害者の誰かと被害者が示談をした場合についても、その示談金額は差し引くとしても、残りについては他の人に損害賠償を請求できるというのが通説です。